ディーン牧師…泣けるのよ。

ディーン牧師の事件簿 (創元推理文庫)

ディーン牧師の事件簿 (創元推理文庫)

古典的な謎解き物です、本当、古典的!うれしいわぁ。
それも短編集、大好きなパターンだわぁ♪
ディーン牧師は80歳、牧師を勇退します、物語はここから始まります。
ディーンの細かい着眼点から密室殺人が解き明かされます。
その着目点は近所の子供、買い物などなどから呼び起こされて。
どうゆう頭の回路なんざんしょ、って感じでした。
ただ、全体に漂う、寂寥感、悲哀感。
ディーンは3年前に最愛なる妻、エマを亡くしています。
今は愛犬と二人暮らし。
事件の鍵を探すための行動をしていても、事件が無事に解決しても、思うのは「なんでxxの時エマにxxをしてあげられなかったのだろう」と後悔ばかり。
そして大泣きするのです。
なんか、切なくて、寂しくて、やりきれない。
すごい、、慈悲ある人なので余計に悲しい。
私は今はそんな立場ではないけれど、想像するだけでなにかが込み上げてくる。
毎作、ちゃんと事件は解決するのだけど、ディーンが悲しくて涙が出そうになった。
私にはとって、年を取ることは悪いことではない、怖いことでもないって常々思っているのだけれど、どんどん回りの人が、友人が、最愛の人がいなくなることは、怖い、って思った。