二つの展示会

どちらも織りなのですが、方向がちがう展示会を見に行ってきました。


始めはmusuburi(ムスブリ)こと長谷真由美さん。
国立にあるノーションというギャラリーで行っています。
長谷さんはサンプルを織り、それを機屋さんで製品化してもらい、その布を売るという商売をしています。
この一連をどこの組織にも入っていない「フリー」でしているのです、面白いなぁ。
かなり大変な道のりだったと思うのに、とても楽しく話してくださいました。
以前、面白い生地をたくさん見せてもらう機会があって、その時からこの個展を楽しみにしていました。
今回はご自分で織られた布を展示されていました。
16枚ソウコウで織られた布、縮絨率のまったく違う糸を二重、三重と織り込み、縮絨させ面白い風合いの布が出来ていました。
多ソウコウ、ウールだけではない糸を使う事で出来る布の奥行き。
それは、もう、「こうだったのか!」とやられっ放し。
明るい格子状のマフラーがスポンジのように柔らかく、すごく気に入りました。
万華鏡のようなマフラーも良かった。
格子のはもう少し巾があったら、万華鏡はもう少し薄ければきっと手に入れてました。
複雑な表情のマフラーが欲しい方、見るべきですよ、お勧めします。
がんばれmusuburiさん!って心の中から応援してます。


もう一つは下北沢AB-OVOで行っている、すずきひろこさんのwool達の布展です。
こちらはウール一色、草木染一色の羊ワールド。
今回は大きい、小さいブランケットがメインだそうです。
こちらも二重織り、昼夜織りなのですが、布が「まさに羊です」って顔をしていました。
あの糸、布の膨らみはどうやったら出せるのでしょう。
ちょうど課題で織った強撚マフラーをしていたのを見られてしまい、ほめられ嬉しいやら恥ずかしいやら。
でもおっしゃっていただいた一言で目指している糸、布の感じが具体化してきました。
深読みするとほめられてるのかちょっと疑問も感じますが、言葉にしたらぴたりだなって思って。
ともかく、忙しい中、少しだけでもお話ができて非常に勉強になったと思います、なんかやる気がでてきたぞ。
一言で言えば、「手を抜かない」って事かなぁ。
かくかくの作品はどうぞ見に行ってください、私の拙い言葉では表せません。
毛織ものが好きなら、見て損なしです。